マイケル・シェイボン『シャーロック・ホームズ 最後の解決』

たかだか150ページの作品なのに、作中でリンクしてる単語から伏線を読み取った先はほぼ確実に作品の外部に誘導されるというすげーめんどくさい読み方を強いられた。もちろん行く先は<正典>(ごめん、僕はそんなにシャーロック・ホームズに恩を感じてないのでこの言葉を使うのは少し恥ずかしい)だったり、Wikipediaだったり。どマニアックすぎるネタなので日本のWikipediaには記載がなかったり。

第1章で提示される謎がとってもきれい。「線路の上を歩く、声のでない少年。少年の肩に乗っかった、不思議な数列をしゃべるオウム。少年を見つけたのは、なんとなく性格の悪いジジイ。で、結局これはなんなのさ?」とワクワク。それに対して、真相はかなりバカっぽい。でも、そのバカっぽさの裏側に控える小ネタがいちいち重い。もー、「なるほどそういうことねっ!」の爽快感を期待して読んだのに、150ページだから2時間くらいで行けるかなとタカをくくってたのに、とんだ誤算でした。でも、面白かったから、いいや。