もう3年近くたったのでうろ覚えなところがありますが、携帯電話の電波にはそれを発する基地局の緯度経度やらIDやら現在時刻が記録されておるのです。時計機能の時刻を合わせたりあるいはGPS機能のない携帯で現在位置がわかるのはこれのおかげね。詳しいことは知らないけれど、もしかしたら2つの基地局の電波を補足してそれぞれの緯度経度から三角測量使って携帯の位置を特定してるんじゃないかな。閑話休題。圏外の携帯はまずSyncっつーのを捕捉して基地局を探してRegistrationを行なって圏内状態になるわけですね。通信していない状態が長時間続くとDormantっていう状態(セッションは残っているのにコネクションが中断されているのです。面白いでしょう?)に落として基地局の負担を減らし、再び通信しようとするときに再びSyncを捕捉するのです。移動中は大変です。あっちの基地局とこっちの基地局のビーコン強度を見ながらいい感じのところでハンドオフをするのです。ハンドオフにはソフトなハンドオフとハードなハンドオフってのがあるんだけどどこがどう違うのかもう忘れちゃったので割愛。実は通信速度が遅い電波で通信を確保している状態になるとさらに速度が早い電波への接続に昇格する機能もあるのです。ドコモとソフトバンクはどうだか知らないけどauはなんちゃら95だかいうプロトコルで接続確立したあとでEVDOってプロトコルに切り替えるのです。懐かしい話ですね。ちなみに開発中はRacal社ってとこが開発した机くらいの大きさのコンテナみたいな試験用基地局から電波を出すのです。日本だったらアンリツだね。蛇足だと、Racalで試験を実施するときのシナリオはActiveBasicで記述されていたし(ActiveBasicだったかどうかはかなり怪しいので削除。とにかくBasicのどれかだ)、アンリツのシナリオはPerlで書かれていたよ。Racalのスクリプトはかなり多数のメーカに使われてたからほぼほぼ枯れてたんだけど、僕があんなそんなな時期のアンリツスクリプトはちっとも練られてなくて何度も不具合報告を出したり自分で修正したりと超絶メンド臭かったな。そういえば開発した携帯電話をKDDIから発売してもらうためには適合性試験をKDDIの目の前でやらなきゃいけないんだけどその施設がすっごく楽しいらしいんだ。僕は見たこと無いんだけど、体育館みたいに広いところに、たくさんコンテナがあるんだってさ。そのコンテナ一つ一つが外部の電波を遮蔽する施設で、その中に試験用基地局をおいて指定されたシナリオテストを実施するらしいよ。閑話休題。なにが言いたいかというと、携帯の電波ってのは携帯電話だけから発してるんじゃなくて、基地局から昼夜問わず飛んでいるんですよ、ってこと。電波が怖いから携帯電話を使わないというのであればいまのご時世地の果てにでも行かない限り携帯電話の電波から逃れることはできませんぜ。あるいはスーパーマザーバグっ!!!と叫びながら部屋中のあらゆるものをアルミホイルで覆うってのもありでしょうかね。世の中にはびっくりするほど面白い言説があるものだなぁと感心したついでのおはなしでした。人工の電波て。