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歌詞はサイッテーだけどカッコイイ。これを知ったのもStereoheroes経由なわけだが、ほんと、ミックスのセンスだけはちょーバツグンだと思うよ。"Boom Slang"も間に入ってりゃあ最高にカッコイイ曲なのに、単体だとどうしてこうもダサいのか。
ちなみに上記NLLR何某に収録されているこれも大好き。脱臼するくらい肩の力が抜けそうなのに、ほんにまぁずいぶんと芯の図太い音ですこと。
追記
石野卓球"Stereo nights"もそうだけど、つまりこういうモノのことを「良い歌詞」というのではなくて? どうでもいいくらいエモエモしい感情の吐露をメロディの中にむりやり窮屈に押し込めたようなみみっちい歌詞は、僕は嫌いです。だから、僕の思う「良い歌詞」のルーツはYMOを通り抜けてKraftwerkに辿り着くし、Perfumeは素晴らしいと思うし、White Noiseを発見したときは自分が正しかったことを確信して鳥肌が立ったのですよ。
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たぶん『数学は最善世界の夢を見るか?』を下敷きにしているようだけど参照先および引用元に記載なし。ずるいな。でも思いつきで断罪するのはイクナイので、へぇ、ということに。
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いままでにエオルゼアで体験した不具合。
通行できないはずの門を通行して戻れなくなった
ウルダハでのゲームスタート直後、酒場までの道のりの間にある檻みたいな門は、オブジェクトが作成された瞬間に閉じるようです。ので、門の前でいったんログオフして、ログイン直後に門の方に向かって全力疾走したら通り抜けられました。そのままキャンプまで走っていったけどもちろんなにが発生するわけでもないし、というか進行不可能なのでキャラ削除。再作成。
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「ところでミネット・ウォルターズの新刊はまだですかね」と東京創元社のサイトを覗いてこんな本を発見する。表紙が影山徹の本で、ぼくはハズレをひいたことがない。
- ジャスパー・フォード『文学刑事サーズデイ・ネクスト』
- キース・ロバーツ『パヴァーヌ』
- テリー・ビッスン『世界の果てまで何マイル』
- トマス・ウォートン『サラマンダー』
- マイケル・シェイボン『ユダヤ警官同盟』
上記ぜんぶ影山徹だから購入した本で、どれもこれもたいへん素晴らしい本(ほかにも多分お世話になったものはあるのだろうけど実家に帰らなきゃわからん)。だから秋田禎信『カナスピカ』の文庫の表紙に使われていたときは「ほぅ」と思ったし、チャイナ・ミエヴィル『アンランダン』とフェリクス・J・パルマ『時の車輪』は、読む前から絶対面白いと確信している。あの独特のパースと極端な陰影に描かれた絵を、その本を読み終えたあとにじっくり眺めるのはそれはもう素敵な時間じゃあないですか。
あと、装丁で信頼しているのは建石修志と七戸優。とはいえ、建石修志は主に東京創元社、七戸優は津原泰水なので、一概に装丁のおかげとは言えない(けど、優先度が上がることは確か)。
と。
ここまで書いてふと「ほんとかよ」と思って検索。ちょこっとだけ訂正。「僕は、僕の好きなジャンルにおいて影山徹が挿画を手掛ける本を購入したときに、外れたことがまったくない」です。
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もう3年近くたったのでうろ覚えなところがありますが、携帯電話の電波にはそれを発する基地局の緯度経度やらIDやら現在時刻が記録されておるのです。時計機能の時刻を合わせたりあるいはGPS機能のない携帯で現在位置がわかるのはこれのおかげね。詳しいことは知らないけれど、もしかしたら2つの基地局の電波を補足してそれぞれの緯度経度から三角測量使って携帯の位置を特定してるんじゃないかな。閑話休題。圏外の携帯はまずSyncっつーのを捕捉して基地局を探してRegistrationを行なって圏内状態になるわけですね。通信していない状態が長時間続くとDormantっていう状態(セッションは残っているのにコネクションが中断されているのです。面白いでしょう?)に落として基地局の負担を減らし、再び通信しようとするときに再びSyncを捕捉するのです。移動中は大変です。あっちの基地局とこっちの基地局のビーコン強度を見ながらいい感じのところでハンドオフをするのです。ハンドオフにはソフトなハンドオフとハードなハンドオフってのがあるんだけどどこがどう違うのかもう忘れちゃったので割愛。実は通信速度が遅い電波で通信を確保している状態になるとさらに速度が早い電波への接続に昇格する機能もあるのです。ドコモとソフトバンクはどうだか知らないけどauはなんちゃら95だかいうプロトコルで接続確立したあとでEVDOってプロトコルに切り替えるのです。懐かしい話ですね。ちなみに開発中はRacal社ってとこが開発した机くらいの大きさのコンテナみたいな試験用基地局から電波を出すのです。日本だったらアンリツだね。蛇足だと、Racalで試験を実施するときのシナリオはActiveBasicで記述されていたし(ActiveBasicだったかどうかはかなり怪しいので削除。とにかくBasicのどれかだ)、アンリツのシナリオはPerlで書かれていたよ。Racalのスクリプトはかなり多数のメーカに使われてたからほぼほぼ枯れてたんだけど、僕があんなそんなな時期のアンリツのスクリプトはちっとも練られてなくて何度も不具合報告を出したり自分で修正したりと超絶メンド臭かったな。そういえば開発した携帯電話をKDDIから発売してもらうためには適合性試験をKDDIの目の前でやらなきゃいけないんだけどその施設がすっごく楽しいらしいんだ。僕は見たこと無いんだけど、体育館みたいに広いところに、たくさんコンテナがあるんだってさ。そのコンテナ一つ一つが外部の電波を遮蔽する施設で、その中に試験用基地局をおいて指定されたシナリオテストを実施するらしいよ。閑話休題。なにが言いたいかというと、携帯の電波ってのは携帯電話だけから発してるんじゃなくて、基地局から昼夜問わず飛んでいるんですよ、ってこと。電波が怖いから携帯電話を使わないというのであればいまのご時世地の果てにでも行かない限り携帯電話の電波から逃れることはできませんぜ。あるいはスーパーマザーバグっ!!!と叫びながら部屋中のあらゆるものをアルミホイルで覆うってのもありでしょうかね。世の中にはびっくりするほど面白い言説があるものだなぁと感心したついでのおはなしでした。人工の電波て。
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最近社内バイトしてます。と言ったって僕の懐には1円だって収まらなくて単純に別の部署の工数を奪って僕の部署に付け替えるだけだけど。つまりセーサンセーってゆーすごーくすごーくヌルいインジケータをあっちゃやったりこっちゃやったりするだけなんだけどね、でも日々の仕事がちっとも面白くないのでこういうことでもやってないとダレる。何バイトかというとちっとも思ったとおりに動いてくれない社内システムの隙間産業でございます。Web2.0なんて言葉すら忘れられたクラウド華やかなりし時代においていまなお不自然な夜間バッチ処理と縦横無尽変幻自在老若男女死屍累々と建て付けられたインタフェース群の数々を次々に監視していって問題が起こったら「あはー、やばそー」って騒いだり広大無辺気宇広大満漢全席恐悦至極に組みあがった複数のテーブルから必要な情報を取得したり(聴いてよ個人の最新レコードを取得するのすら20行のビックリするほどテクニカールなクエリが必要なんだぜ)するわけですよ。1ヶ月も内職してればPowerShellとWPFのスキルも相当上がるってなものです。いまとりあえず「内部用のデータ参照ツールをSilverlightで作りましょーよー。.Netでお手軽に書けますよぅ」と的確な真実を伝えない言葉で弄してExpressionを買ってもらうよう画策しているところだけどまぁこれはさすがに無理かなと。iPhoneにいれたオライリーのSilverlightの参考書を片手にガリコガリコといろいろ書いておるのです。あーこれなんだろうつまりきっと、この内職にすら飽きたら、俺、転職するんだ、って話。転職したらもうコーディングからは卒業する。たぶんプログラマーには2種類いて、書かないと気が済まない人と、仕組みを考えるだけで満足しちゃう人。この半年間、頭を使う時間だけは無駄に確保されていたので(そのせいでタバコの消費量が対前年比50%増だ)あれやこれやとグルグル考えているうちに僕は書かないと気が済まない人から仕組みを考えるだけで満足しちゃう人に切り替わっちゃったみたいなんだ。いや違うな。「おまえらに楽させてたまるかよ。けっ」だな。
閑話休題。『オルファクトグラム』を読み始めました。実は岡嶋二人も井上夢人も読んだことがなかったんだ。恥ずかしいというべきか羨ましいだろと開き直るべきか。
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Shift-JISだろうがUTF-8だろうがそれぞれ同一コードなのに2つのビミョーに異なる漢字があるという話。どうやらShift-JISのグダグダ期に原因があったようで、結果、昔々に作成されたフォントセットで表現できるものがいまのフォントセットでは表現できず、逆もまた然りとのこと。戸籍統一文字番号っつーのを使わないといけないのですが、これは自治体同士でデータを交換する際に使用することだけを想定しているようなので、言わずもがなだけどそこいらの一般的なWebサービスにてユーザが自身の氏名漢字を正しくサービス側に提供することに使用するのは実際的にはまず無理。ユーザがサービス提供者に対して戸籍統一文字番号を与えなくちゃいけないからね。つまりこれは第二水準だの第三水準だの第四水準だの外字だのなんだのという問題じゃあないのです。文句があるならMicrosoftとかIBMとかNECとかJISに言ってくだされ。
だから僕は質問者に対して「そんなの無理です。顧客に対してはサポート対象外ですと答えてまったく問題ないです」と答えました。将来的には対応する可能性はあるかもしれませんが、超特殊な事例として個別案件としてカスタマイズの代金をもらってもバチは当たりません。この商品はいろんな人が共同で使うことでみんながコストダウンを図ることを目的としたシステムなわけです。一般性があれば資産性アリと判断されて社内のコストで開発して還元しますが、ことこの商品について言えばこの問題に対する解決は資産性ゼロです。なぜなら、その他大勢の客はそこにこだわらないから。同姓同名同性別同一誕生日同一続柄同一出自の義兄弟を恐れるあまりDB内のIDを客に渡して自己管理してもらうぐらいナンセンスです。
そしたら隣の席に座っている人がなぜか僕に「フォントを変えれば出来るじゃないか」とキレたのでした。
あなた僕の話を聞いてましたか? フォントを変えて入力/表示してあげるということはこの人のこの氏名漢字に対してのみ戸籍統一文字番号あるいはそれに準じた仕組みを提供しなくちゃいけないのです。詳しく言えば、ユーザ入力のための顧客端末、サービス提供のためのWebサイト、DB、PDF出力、プリンタ(証明書印刷用プリンタをナメるなっ!)、およびそれに関わる全てのシステムに対して「この人はこの文字コードだけど古い方のフォントを使わなくちゃいけないからそこだけフォントを変えてあげる」とかいう手を加えなくちゃあいけないのですよ? そう説明したら「そんなの必要ない。うちは間違ったまま保持していたって、客側が正しく表示されていればいいのでしょう?」とのことでした。つまりあれでしょうか。顧客側はカスタマイズしたCSSを保持しておいてうちのサービスで自分の名前を入力するときに限りそれを使用すればOKという話でしょうか。でもそういうことを考えてそうでもないので、たぶん自身の信念に基づく勇気ある発言だったのでしょう。もういっかい最初から説明するのがめんどくさいので質問者に「あとは頭のイイ人が解決してくれるので、僕はタバコ吸ってきてもいいですか?」と席を立ったのでした。
彼はいわゆる理系さんであり、どんな場面においても自分の武勇伝のみを語る人物であり、つまりこういうことを言われたらエレクチオンするような方でございます。彼の口から「へぇ」という言葉を聞いたことはありません。「へぇ」と言わされそうになる局面において彼は必ず話の流れを変えます。すると、その他大勢が話しながら考えていたネタが宙に浮かんだままになっちゃうので、いわゆる「天使が通った」状態になります。彼はどうやらそれを「感心してもらっている」と感じているようです。この不景気で街中を歩いていても皆が俯いて歩いているこのご時世にあっては稀有な才能でございます。彼ぐらいのオプティミストが100人くらい集まればイナバの物置もたまには潰れてみようかなと考えたりするのではないでしょうか。良いことです。
どうしようかな。大滝秀治みたいに「つまらん」って言ってあげればいいのでしょうか。「んなこといいから、まず痩せろ」と言ってあげればいいのでしょうか。