マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』

すごく面白かった。たぶん耳タコだけど「中高生のうちに読んでおきたかった」ってやつ。

「ちっともなにもわかってないくせに全部わかっているふりをしつつ、でもそんな自分をちっとも認めない」っていう序盤の<若気の至り>描写が、いろんな障害を乗り越えたり乗り越えられなかったりを経ながら文体を揺らしつつだんだん大人びてくるのがうまいなぁ、と。正直な話、痛々しくて身悶えしながら読んでいた。ここまで劇的でも多感でもないにしたって、僕だって「あの時君は若かった」わけだからね。