犬村小六『とある飛空士への追憶』

そこそこ面白かった。いかにもゼロ年代らしい他作品へのリスペクトには「またこの手合いか」とウンザリしたけど、ちゃんと自分の言葉で語り直している点が好感持てます。ストーリーそっちのけで自分の好きなことを思う存分やりつくしちゃう勢いが、僕が常々ラノベに対して抱いている嫌悪感(「また背伸びしてるよコイツ」)を振り払ってくれてる。「ラーメンと動物」みたいなクリシェだからって頭ごなしにバカにしちゃあいけないってことかな。実はハナから貶すつもりで読んでたので(僕は了見が狭い人間なのです)、普通に読めてしまったことにちょっぴり驚いている(も一度いうけど、僕は了見が狭いのです)。