ヘルファイア・クラブ(2006.08.25)

これ(上)これ(下)

『ミスターX』が自分をクトゥルーの末裔だと信じる人の話だと聞いて「なんだそりゃあ」と思いながらドキドキしていたものの結局読んでいないわけで、正直言うとピーター・ストラウブはまったくの未読だったりします。読んだ気になっていたのは『地獄の家』で、これはマシスンでした。ぜんぜん違うじゃん。

謎の作家ヒューゴー・ドライヴァーの、熱狂的なファンを持つファンタジー『夜の旅』をめぐる話のようで、そこに冤罪、離婚の勧告、そして殺人鬼の拉致などが絡むらしく、いったいどこをどう捻ればそんなもんが溢れてくるのか不思議で不思議でなりませんが、下巻で行き着く先は、五十余年前に作家たちが集った風光明媚なショアランズということで、なんとなく既視感を覚えました。あー、もしかして、ジョナサン・キャロル好きは読んどけ、ってことぉ?

しかし上下巻併せて2500円って高ぇなあ。