うわぁ。オレン・スタインハウアーの新刊が早川から出てるようトム・ロブ・スミスなんかよりも20倍は面白いと思うのに、なーんか地味な評判しかないんだよなぁ。『チャイルド44』をリドリー・スコットが映画化するんだったら、『嘆きの橋』をトニー・スコットが映画化すればいいのに。

あぁ、でも、僕はいまメフィスト系のミステリにハマっているのだー。京極夏彦は『百鬼夜行 陰』を読んでいる最中だけど、ちょっとだけ殊能将之に寄り道している最中。ホントは西澤保彦が読みたかったんだけど、ブックオフに『依存』がないかわりに『鏡の中は日曜日』があったのでした。ついでに『イニシエーション・ラブ』も買ってきたよ。『Jの神話』のあのアイツが人気作家になるだなんて誰が予想したものか。当時所属していたサークルのメンバーの総意は「こいつバカじゃないの?」だったなぁ。とはいえ安室奈美恵の例もあるから、思わぬ拾い物だったりすると嬉しいなぁと期待します。

塗仏の宴は魔法のようだね。だから気がついた。京極夏彦はやっぱり律儀な人だ。

[追記]

イニシエーション・ラブ』、1時間くらいで読めた。人生の貴重な時間のなかで1時間というのは決して少ないものではないとは思うものの、とはいえダメージは最小限に食い止められたと思っている。これが傑作だったら、北村薫やジル・マゴーンなどは50000年に一度のチョー白眉ですわな。