酒の席で『ひぐらしのなく頃に』が好きだといった上司に対してあれはだめです許せないですと反論したらなぜだと訊かれた。「プリンに醤油をかけて食ったらウニの味がするとか言うでしょう? まかり間違ってウニの味がしたとしましょう。でもそいつはウニの味がする醤油をかけたプリンを食っただけなんです。そんな大馬鹿野郎がウニうまいウニうまいとあなたに報告してきたら、殴りたくなりませんか? 同じことです。誰も味噌と糞を見分けろという話はしていないのです。糞を味噌だと言い張るその根性が許せないのです。しかもその根拠はただ単純にそいつがウニ食ったことないだけなんですよ」と説教した。上司が「ところでお前はマクドナルド大好きか」と訊いたので僕はすかさず「大好きですっ!」と答えましたとさ。

ジャンクはジャンクで需要があるので、ウニの味がする醤油プリンにも需要があるのでしょう。醤油プリンを愛でるかウニを愛でるかはその人次第で、場合によっては醤油プリン好きがウニの味を品評することもあるだろうし、ウニ好きが醤油プリンキモいと足蹴にすることもあるでしょう。そんなの当事者の勝手です。とすれば残るのは醤油プリン好きがウニの味を品評するテクニックであったり、ウニ好きが醤油プリンを蹴飛ばすテクニックになるのでしょう。どちらが高尚どちらが低俗とか、そういう話じゃあない。一方で、ウニは高い。僕の祖母が住んでいる某島では瓶詰ひとつで1500円とかしていたような気がします。醤油プリンは高々150円。アクセスの容易さは圧倒的に醤油プリンのほうにある。とすれば醤油プリンには人が集まるのだろうし、ウニには人は集まらないのでしょう。金持ち貧乏の話じゃあないのです。ただの8020の法則の話です。声の大きさはともすればその中に納まる人間の数によって判定されるわけでしょう? そういう話なのです。とはいえ、ウニ好きの80と醤油プリン好きの20の、どちらが幸せなんでしょうかね。

そんなわけで、4連休取得して京極夏彦読みまくり。明日実家につくころまでには絡新婦を読み終えることができるかな。