北村薫全仕事(ただし著作じゃないよ)にかこつけた、なにか

北村薫の仕事リストその他なにか。はてなの方がリストを作成しやすいので、物欲ではないですが、まぁ許してちょ。

  • 第1回の投票:『美濃牛』
    • 受賞作:『壺中の天国』
      • ニ:『凶笑面』
      • カ:『凶笑面』
  • 第2回の投票:『鏡の中は日曜日
    • 受賞作:『ミステリ・オペラ』
      • ニ:『ミステリ・オペラ』
      • カ:『ミステリ・オペラ』
  • 第3回の投票:『GOTH リストカット事件
  • 第4回の投票:『くらのかみ』
    • 受賞作:『葉桜の季節に君を想うということ』
      • ニ:『葉桜の季節に君を想うということ』
      • カ:『葉桜の季節に君を想うということ』
  • 第5回の投票:『生首に聞いてみろ』
    • 受賞作:『生首に聞いてみろ』
      • ニ:(ご自身の定義による本格以外の作品が候補となったため棄権)
      • カ:『暗黒館の殺人
  • 第6回の投票:『容疑者Xの献身』
    • 受賞作:『容疑者Xの献身』
      • ニ:『摩天楼の怪人』
      • カ:『向日葵の咲かない夏』

以下、思うところ。

  • もしかして「難易度の高さ」ってそれほど重要視されていらっしゃらなかったのでは?
    • 『葉桜〜』って、僕でさえ開始早々気がついて、あとダラダラだったのに。
      • もしかして難易度って気付く云々じゃないの? じゃあなんだろ。読みにくさ?
    • 『暗黒館〜』を……?
  • 選評を読む限り、殊能先生は嫌われている?
    • 新しい作品を推薦したいと思うと仰るのなら「頑張ってね」じゃなくて選んであげてよ。ね?
  • 見解の相違は本格を書く本格で書くのところ?
    • この仕事を見ると北村薫は「で」派、あちらの両者は「を」派。
      • とはいえ、優れた本格「を」書いた『生首〜』については、北村薫はこれを推薦している。
    • 北村薫の考えは「本格だって小説なんだ」
      • とすれば、「優れた本格を書く」ではなくて「本格で優れた小説を書く」ことは当たり前のことだし、それを評価することは妥当なこと。
        • むしろその方が豊かなジャンルになるだろうね

だから、なに?

  • ジャンルの拡散と高潔は排他的ではない、はず。
  • ジャンルの先鋭化と進化は単純に同義ではない、はず。
  • 古典は大事だけど、そこはそれ

全選考者について推薦作をテーブルでまとめて書けば、その人がどういう考えをしているかよーくわかると思いますので、気力のある人はやってみるといいと思った。

追記:

もともと不特定多数の中からある作品に自由に投じることができる評論家の評価責任(「本格ミステリ・ベスト10」を含む)と比べると、彼(註:北村薫)の責任の度合いは圧倒的に小さいんですって。候補作であるにもかかわらず「本格しか読まない」という妙な理由をつけて棄権した人の「責任の度合い」はどのくらいなのでしょう。針の上にどのくらい乗っけられるんでしょうかね。ま、いいや。おしまい。